本書は虎屋文庫で勤めていた経験を活かし、和菓子にまつわる暮らしを書籍化したもの、著者は株式会社虎屋文庫に21年まで勤務、甘いもの好き、
大小ー江戸時代の暦
美しい摺物、干支を描く、北斎の大小、月ごとの行事と餅、甘味の始まり
井籠ー菓子を持ち運ぶための容器
菓子屋の広告術、形と用途、井籠の中身、羊羹の由来
看板ー店舗を構える菓子屋・看板
「御饅頭所」の看板、あらうまし、著名人の揮毫、菓子をかたどる看板、国産砂糖はいつから作られているの?
随筆「守貞謾稿」ー庶民の暮らしを詳細に綴った
「守貞謾稿」の菓子描写、東西の菓子の違い、行事菓子の東西、「和菓子」という言葉はいつからあるの?
番付ーランキング
甘党・辛党の番付、菓子屋の名前、ユニークな番付、和菓子と洋菓子・何が違うの?
菓子製法書(版本)ー印刷・出版された版本
「料理物語」に見える菓子、菓子専門書の刊行、絵入りの菓子製法書、「菓子話船橋」の登場、餡はいつからあったかの?
菓子製法書(写本)ー手書きの製法書
金沢丹後の製法書、きんとんのいろいろ、米粉の多様性、将軍の食べた餅、和菓子の「匂い」にはどんな意味がある?
菓子見本帳ー菓子のカタログ
現在最古の見本帳、見本帳に掲載されていること、お殿様の豪華な落雁、上菓子って何?
菓子袋ー江戸時代以降使われた菓子袋
袋の中身、菓子袋の制作、暮らしの中で、昔はどんなパッケージがあったの?
実物の菓子ー史料の菓子
亥の子餅がいろいろ、百四十年前の菓子勢ぞろい、細川家のカセイタ、残ること残すこと、乳製品を使った日本の菓子がある?
手紙ー古人の生き生きしたやり取り
菓子に関わる手紙、藩主の手作り菓子、菓子を頼む、漱石の礼状、粽5把ってどのくらい?
茶会記と茶道具ー使われた菓子
「菓子」の絵、利休時代の菓子、茶道具と菓子の意匠、御留菓子って何?
まとめ
大小、井籠、看板、「守貞謾稿」、番付、菓子製法書の版本と手書本、菓子見本帳、実物菓子、手紙、茶会記と茶道具、菓子をとりまく暮らしが感じられる、