本書はBBCと公共放送サービスの「ザ・ストリート・オブ・チャイナ」で制作されたものを書籍化したもの、著者はイギリスの歴史家、映像作家、マンチェスター大学パブリックヒストリー教授、ロイヤル・ソサエティ・オブ・アーツ、王立歴史学会、ロンドン考古協会のフェロー、
起源
中国文明の起源、「中原」、先史時代ー文明の幕開け「石岇」、陶寺の天文台ー天の観測、禹王の足跡を追ってー国の誕生、大洪水、最古の王朝ー夏、古代の中心、安陽ー商、商の魂「国家形態」
商の大戦
遺産の伝承ー「先祖の土地」、王朝の原点、先祖への祈り、王朝の正統性、
天命
孔丘ー孔子、中国の政治的伝統の確立、統一を求めて「天下」、カールヤスパース「枢軸時代」と呼ぶ
始皇帝と中国の統一
始皇帝、力による統一、人々の暮らしー里耶の竹簡による新たな証拠、情報収集、兵馬俑の肉声ー戦場の兄弟、手紙、始皇帝の建設事業、阿房宮、ギリシャ人の影響？陵墓の陶工ベル、国の職人、始皇帝陵、奴隷と強制労働、秦の滅亡、中国初の革命ー聖王と商鞅の強制力？
漢帝国
秦の打倒、劉邦、漢の形成、匈奴との戦い、歴史の誕生、司馬遷「史記」、蚕室で宮刑、漢の統治下の暮らしー鄭村からの眺め、「鄭村の穀物記録」、「4000年にわたる農民」、効率性を手にする、質素な墓から奴隷の身の上、書記官たちの帝国、「文字」、西との関係ーシルクロード、漢帝国の運営ーシルクロード沿いの駅站探駅の暮らし、書簡から、三国時代から隋の時代へ、分裂期に長江移住と人口急増、隋は大運河の建設で南北繋がる、
唐の栄華
ユーラシア全域における7世紀の変革、イスラム文明・キリスト教文明・唐文明の拡大、内向けの文明だったのか？東アジア文明に影響、シルクロードにて、スイアブの遺跡、唐ー国、家と首都、活気ある長安、玄奘の帰国、持ち帰った文化的荷物、皇帝の命によるキリスト教典翻訳事業・「大秦教流行中国碑」、中国精神の解放、発明の時代、印刷術、唐の衰退、軍事的大惨事と災害、楊貴妃、「国破れて山河在り」
衰亡
杜氏一族の別荘にて、官僚として唐に仕えた杜佑・通典「中国の制度の包括的研究」、「転換期ー広がる不安、エートスの喪失、武宗の仏教徒の迫害、孫息子杜牧ー一族の村にて臨場感の詩、日本の僧/円仁強制退去で別れの挨拶、失われた領域、杜牧は自分の殻にこもる、３終局ー黄巣の乱、
五代
当代きっての官吏、王仁裕、蜀に10年間仕え翰林院を創設、歴史の観察者、文明と異民族/歴史の意味、王の孫息子の回想、天のしるし、中国の再統一、趙匡胤、宋の誕生、再生
宋代ルネサンス
新しい都ー開封、新たなタイプの都市、祝祭の都市・夢の都市、「清明上河図」、科挙、「太平御覧」、科学的研究と発明、
北宋の滅亡
1048年の自然災害、洪水後のインフラ復旧の代償、王安石ー真の改革者、司馬光は王安石の最大の敵「資治通鑑」、衰退の原因は軍事費、「女部屋」からの声ー詩人李清照の自伝、崩壊ー皇帝徽宗、靖康の変、北の地への連行、
南宋ー1127年～1279年
男性によってつくられた世界ー李清照の男批判、混乱した時代を客観的に見つめた女性、南への遷都ー杭州、避難民は皇族に合流し南宋誕生、宋後期の変化、愛国主義、新たな首都・抗州・商業都市、「今に息ずくこの文化」伝承、宋代から続く一族、謝有才、先祖ともにある家⁻新たな儒教徒、宋の儒教再興ー朱子の信奉、モンゴル人ー南宋の滅亡、
元ーモンゴル帝国支配下の中国
根源的な力、中国再統一、大都ーモンゴル帝国支配下の北京、開放的、村からの眺めー棠樾、略奪、旅ー世界を開く、天文学、正確な地図、マルコポーローモンゴル帝国のイタリア人、滞在した揚州のイタリア人コニュニティ、中国からヨーロッパのを訪れた初めての人物、ラッパーン・サウマ、ローマへ、元の衰退、分裂期、災害、黒死病、村からの眺めー大別山、一人の若者・朱元璋、繁栄する蘇州、「写懐」、鄭一族、元が大都放棄・モンゴル草原に逃げ延びる、呉王・張土誠と朱元璋の戦いで明王朝誕生、
まとめ
①起源②商の大戦③天命④始皇帝と中国の統一⑤漢帝国、⑥唐の繁栄、⑦衰亡、⑧五代、⑨宋代ルネサンス⑩北宋の滅亡、⑪南宋ー1127年～1279年、⑫元ーモンゴル帝国支配下の中国、⑬明、⑭明末，⑮大清ー長い18世紀、⑯アヘン戦争と太平天国の乱、⑰中国の大革命ー19世紀後半～20世紀前半、⑱変革の時代ー共和制から毛沢東の時代本書は映像制作の手法を取り入れ大きな流れを保ちながら、時にクローズアップ、村からの視点を用いている、
