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ウイスキーの歴史 ケビン・R・コザー 書評

執筆の動機は、ウイスキーが単なる飲み物でなく、もっと広い政治・経済・文化的な現象にあります、本書は中世暗黒時代のイギリスから21世紀のアメリカまでの物語です、

始まりー種子から蒸留液へ

イングランドのwhisky対アメリカのwhiskey、ウイスキーの定義ー醗酵させた穀粒を蒸留し・木製の樽で熟成させたアルコール飲料、ウイスキーの製造ー醗酵と蒸留、製麦と仕込みー①製麦②粉砕③糖化・濾過④醗酵⑤蒸留、樽で熟成し瓶詰、ウイスキーの種類ーアメリカン・カナディアン・アイリッシュ・スコッチ

初期の歴史

ウイスキーの起源は諸説紛々、「ウイスキー」と呼ばれたものの正体ーどんな飲み物だったかわからない、歴史文書から何がわかるかー「蒸留技術小史」の蒸留技術と1494年のスコットランド財務府記録の製造記録、「昔の日々」のウイスキーは基準がない、かなり違った飲料

スコットランドのウイスキー

初期の歴史ー国王が製造独占権を認め広まる・課税を始めた、ウイスキー税とイングランド支配の反発、ごまかしと取り締まりで「酒造りの意欲を無視」、19世紀イングランドと協力的になり、大英帝国とスコッチウイスキーブーム、両大戦でも生き残った、スコッチと「スコットランド」らしさ、アルコール中毒で禁酒協会結成と営業時間制限、5つの産地ーアイラ・ローランド・キャンベルタウン・ハイランド・スペイサイド、20世紀のスコッチー生産量は1億9000万ガロンを超え,品揃えも増えた、

アイルランドのウイスキー

初期の歴史ー製麦された大麦と他の穀粒からつくられた蒸留酒、20世紀初頭までにはピートの使用をやめた、アイリッシュウイスキー課税による飲酒削減でイングランドの同化政策ウイスキー政策改善でアイリッシュウイスキーブーム、アルコール中毒、困難な時代ー禁酒運動からパテントスチルの衝撃・過剰生産と第一次大戦・アメリカの禁酒法、復活はアイルランド政府がアイリッシュウイスキーを国の特産品として後援、蒸留所を合併、IDGL社をつくった、1988年IDGL社はイギリスの会社買収をかわし、フランスのペルノーリカール社に売却、同社はアイリッシュ・ディスティラーズ社と変えウィスキー販売を伸ばした、2005年ブッシュミルズの蒸留所とブランドがロンドンのディアジオに売却、このアイリッシュウイスキーの復活で消費者の選択肢が持てた、

アメリカのウイスキー

初期の歴史ー開拓移民がウイスキー蒸留、ラム酒からウイスキー、19世紀にウイスキーブーム、熟成期間は「保税措置」、アルコール中毒、禁酒法ーアメリカの愚行、復活とテネシーとバーボンの隆盛、

21世紀のウイスキーワールド

ウイスキー産業に参入する国々ー北海道余市蒸留所・タイのコブラウイスキー、加速するグローバル化で簡単素朴なつながりをバラバラにした、競争も増え様々な関連製品、賞賛と崇拝ー世界各地にウイスキーのバー、ウイスキー関連の出版物、ウイスキー狂を満足させるイベントや体験ツワーも目白押し、祝杯をあげようじゃないか

まとめ

著者は酒や料理の専門家というわけなく、政治・教育・公共政策を専門とする研究者、そのことが一般的説明から該博な知識が躍動、無類に面白い物語となっています、「祝杯をあげよう」