皆さんは、アフガンの大地を緑に変えた中村哲をご存知でしょうか
本書は、平和医療団(pms)中村総院長がアフガンの大干ばつに、伝統工法で灌漑した記録です。
①干ばつは、温暖化と雪線上昇・乾燥化によっておこる。pmsが積極的に取り組んだのが大河川からの取水で、「二重堰板方式」を採用、取水堰は、斜め堰です。食料の自給は独立の基礎となります
②ふとん籠工は用水路、柳枝工は護岸、石積み工は用水路保護に使われ、ソイルセメントで処置。洪水対策工として溢水防止に連続堤防、岸辺侵食防止に越流型水制配置、取水設備は斜め堰・二重堰板式取水門・急傾斜の主幹水路・沈殿池で構成。
③温故知新、筑後川は、三大暴れ川の一つだが、斜め堰が建設されたのが1790年、流域は福岡の穀倉地帯となりました。人力で作られ、人力で維持されています。
④アフガンの水資源・灌漑事業は、pms方式と政府ドナー主導事業がありますが、地域社会の主体的意識(オーナーシップ)が極めて有効です
まとめ
アフガンは日本と似た地形、部族社会で大規模は適さない。政府ドナー主体から地域主体に転換すべきです。タリバン政権では、できません