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商業美術家

山下裕二 日本美術の底力を読む

皆さん日本美術の力て考えたことありますか、本書は明治学院大学山下教授が日本美術の底力について描いています

なぜ独創的な絵師が締め出されたか

縄文的美に日光東照宮、弥生美に桂離宮がある、弥生的美を助長したのは「詫び錆び」、明治期に美術史学確立で縄文を切り捨てる、岡本太郎が縄文的美・辻惟雄が江戸を発見、

「ジャパン・オリジナル」の源流を探る

世界最古の縄文土器出土、国宝級は山梨の殿林遺跡の深鉢形土器、戦前の歴史は大和民族から始まり、それ以前は先住民で「ジャパン・オリジナル」とは認知しない、岡本太郎は復員後、東博の縄文の造形を見て「縄文土器論」執筆、熊本の「チブサン古墳」から縄文の血を、「高松塚古墳」から大陸スタイルを見る

「縄文」から日本美術を見る

縄文的美の噴出は江戸時代の京都、はじめの作品は「日月山水屏風」やまと絵屏風の最高峰・国宝指定、岩佐又兵衛「洛中洛外図屏風」京の都をぎっしり描く・「山中常盤物語絵巻」常盤殺しのシーン。伊藤若冲「群鶏図」鶏十数羽ぎっしり・「紅葉小禽図」枝のループ「雪中錦鶏図」ドロリ、「向日葵雄鶏図」曲線のリズム、「秋塘群雀図」アルビノ一羽。曽我蕭白「群仙図屏風」落款横の仙人が本人、白隠慧鶴「達磨図」自己流、葛飾北斎「木曽路ノ奥阿弥陀ヶ池」異様な気配、絵金「浮世柄比翼稲妻 鈴ヶ森」凄惨な場面、石川雲蝶「道元禅師猛虎調伏の図」空間を埋め尽くす。明治工芸で、宮川香山「褐釉貼付台付鉢」リアル二匹の渡り蟹、安本亀八「相撲生人形」勝負がつく瞬間、山本芳翠「浦島」エキゾチックな浦島、佐藤玄々「天女」極彩色の天女、雪舟等楊「慧可断臂図」変な二人の会話、長谷川等伯「楓図」ゴージャス、

「弥生」から日本を見る

弥生は物静かで控えめ、上品で調和、弥生の美感は、古墳時代埴輪に引き継がれ日本美術の通奏低音となっていく、雪舟や等伯の水墨画、枯山水の名庭から黒楽茶碗、昭和期までを扱う。雪舟等楊「破墨山水図」中国に行った自慢話、能阿弥「花鳥図屏風」牧谿を引用、長谷川等伯「松林図屛風」牧谿より大胆。「待庵」削る美意識,長次郎「黒楽茶碗 銘・ムキ栗」客の手を考える。「龍安寺の石庭」枯山水庭園、狩野探幽「雪中梅竹鳥図」瀟洒淡泊、久隅守景「納涼図屏風」佇まいは武士、仙厓義梵「〇△□」自己流、小村雪岱「おせん雨」余白を配した構成、「青柳」人の気配、福田平八郎「漣」装飾性と抽象性、

いかに日本美術は進化してきたか

縄文と弥生のハイブリッド、外来のものを換骨奪胎、岡本太郎「太陽の塔」仮面の女神に似ている、山口晃「東京圖六本木昼図」メトロポリス東京を描く、伊藤若冲「薔薇小禽図」動植綵に通じ園アミニズム的表現、田中一村「不喰芋と蘇鉄」奄美大島を描く、曾我蕭白「美人図」狂女図、長沢芦雪「山姥図」グロテスク、上村松園「焔」凄艶な絵、速水御舟「京の舞子」グロテスク、岸田劉生「麗子座像」不気味な存在感、甲斐庄楠音「春宵」凄まじいデロリ感、牧野邦夫「海と戦」安徳天皇入水、狩野一信「五百羅漢図」奇跡の数々、村上版「五百羅漢図」は狩野一信展から誕生、西尾康之「CRASHセイラ・マス」陰刻、

まとめ

なぜ独創的な絵師が締め出されたか、縄文を切り捨てたから、「ジャパン・オリジナル」が縄文土器、岡本太郎の縄文発見、縄文から日本美術を見ると、岩佐又兵衛、伊藤若冲、曾我蕭白、白隠、葛飾北斎、絵金、石川雲蝶、宮川香山、安本亀八、山本芳翠、佐藤玄々、雪舟、長谷川等伯、弥生から見ると、雪舟、能阿弥、長谷川等伯、侍庵、長次郎、狩野探幽、久隅守景、仙厓義梵、小村雪岱、福田平八郎を採りあげる、日本美術の進化は、外来文化を換骨奪胎、太陽の塔・六本木昼図・南国の動植綵絵・蕭白から松園・京の舞妓・麗子座像・春宵・海と戦・五百羅漢図・CRASHセイラ・マスを挙げる、教科書の美術史は絶対でない、日本美術にすごい鉱脈がある