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My Natural Garden & Cafe

鈴木透 食の実験場アメリカを読む

皆さんファーストフードどう思います、本書は慶応義塾大鈴木教授が「食の実験場」アメリカを執筆しています

三つの記憶と一つの未来

三つの記憶は①植民地から独立②産業社会の形成③産業社会の在り方に抵抗、一つの未来は食の変革

生き続ける非西洋の伝統

食料調達の素人白人入植者は先住民と黒人奴隷と関り、彼らの食文化が混入。先住民は、トウモロコシ・かぼちゃ・豆を栽培していた、品種の数はアメリカ大陸が多かった。白人と先住民の遭遇は、感謝祭に痕跡を止める、ローストターキーとコーンフレークとパンプキンパイ。西インド諸島では、白人は黒人奴隷に栽培させ、その食材で料理させた。白人はサトウキビをサウスカロライナに持ち込んだが、湿地帯でコメに転換、黒人奴隷が米を栽培し白人が食べる。ポップコーンも先住民にたどり着く、南部の貧しい白人や黒人奴隷は野生の豚を捕まえ焼いた「バーべキュー」、フライドチキンも黒人奴隷のごちそうだった。地域的多様性は、大西洋岸の移民の多様性、ルイジアナではフランスと黒人の混血、「クレオール料理」ガンボーが代表。南西部は、スペインと先住民の混血、「トルティーヤ」と「チリコンカルネという創作料理」。ペンシルバニアはドイツ系でドイツの食習慣、ニューイングランドでは、イギリス系「クラムチャウダー」、外部の恩恵を土着化していく創造力でアメリカ誕生。独立革命前夜、イギリスブーム、そこに食品課税問題、タバーンは酒とグルメを提供場所で、食通で独立革命の指導者の政治意識に火をつけた。砂糖と茶課税はボストン茶会事件に発展、独立後、飲み物はラム酒からバーボン、ビール、紅茶からコーヒーに。全国共通の食習慣ができる、

ファーストフードへの道

南北戦争では多数戦場に赴き、戦場では寝食ともにした。戦後急速な工業化と安価な移民の流入、新移民のコミュニティに食を提供するエスニックフードビジネス生まれる。新たなビジネスチャンスで成功したのはハインツ・トマトケチャップ世界一、ユダヤ系はベーグルとデリカテッセン、クレオール料理にマスタード取り入れ、ドイツ系は万博と遊園地でハンバーグとホットドッグ普及。アメリカのサンドイッチは創作、エスニックフードビジネスの成功は食文化の標準化をもたらした。労働形態の変化は食事に及び、健康不安から健康食品起業家登場、ケロッグ社のシリアル発明、炭酸飲料に瓶詰したのがコカコーラ、食の安全から食肉産業の法制化と禁酒法、安全から炊事の台所の近代化にシフト。西部開拓とチャックワゴンは外食ビジネスに引き継がれ、ダイナー登場。二つの大戦はスパムを発明、モータリゼーションとファーストフードビジネスの成立でマクドナルドとKFC ,フランチャイズ化は食の安心感を与えた、

ヒッピーたちの食文化革命

自動車社会への移行とともに50年代に台頭したファーストフードビジネスは追い風だった、家庭の食事も冷凍技術、電子レンジが登場し、TVディナーの普及。ヒッピーたちの文化闘争は、環境改善、消費者保護を結びつけることで新しいライフスタイルの実践へ向かった、田舎に農業共同体を作り有機農業を実践、収穫を流通させる協同組合を作る、健康な食生活の実践。シェ・パニーズレストランは有機食材で一種類のコースメニュー、ヘルシーとエスニックの表裏一体化、異文化融合、進化するスシ、ヒスパニック増大でラテンアメリカ料理、ビーガンたちは創作料理に最前線、アメリカ食文化史の蓄積した記憶を蘇らせ組み合わせることにあった、

ファーストフード帝国への挑戦

レーガノミクスは、規制緩和と減税で投資促進、新たな産業は伸び税収回復を図ったが減税分消費に回り輸入増、減税で政府は赤字、その結果、ハイテク産業成長、中産階級は没落。格差社会の到来はファーストフードにとって新たなビジネスチャンス、目を付けたのが移民労働、デリバリーサービス、ロードサイドビジネスからフードコート。スパーロックが健康被害という観点からファーストフードの問題を採りあげ、エリック‣シュローサ「ファーストフードネイション」の映画で食肉工場の不衛生危険を告発、これと歩調を合わせフードトラックやクラフトビール興隆、ファーマーズマーケットの定着、スイート・ウオーター協会は廃校の敷地を農地に転用、住民に農業指導、住民は自分たちで作り定期市開催、フードアクティヴィズムの実践は農業と地域社会の立て直し、屋上農園もある、コンパクトな経済圏と暮らしやすさを考える、

まとめ

入植者単位の食生活、先住民と黒人奴隷の食事混入、課税で飲物変わる、移民からハンバーガーとエスニック料理登場、炭酸飲料からコカ・コーラ、食の安全運動から台所改革にすり替え、自動車時代到来で外食ビジネス、ヒッピーたちの冷凍食品から有機農業と自然食品、ヘルシーとエスニックの組み合わせ、味覚のフロンティア求めフュ―ジョン料理、格差社会にファーストフード、肥満とフードビジネスの在り方、異種混合性への原点回帰が求められる