皆さんは、姫田忠義・伊藤硯男・小泉修吉が集い、「民族文化研究所」を立ち上げ、無形の文化を記録したことを知っていますか。
本書は、「民映研」の活動記録。野にあるものとして、深澤正則・記録映画カメラマンが、たくさんの出会いを記したものからピックアップしますと、
作品1、山に生きるは、狩猟文化を残している祭り
作品2、アイヌの結婚式は、姫田忠義と萱野茂との信頼関係からうまれました。チセアカラ、イヨマンテ、アイヌの丸木舟、標津竪穴住居、沙流川のアイヌの子、シシリムカのほとりにつづきます。
作品4、うちわ・食器の文化は、観光文化研究所の宮本常一を通じて依頼されたものです。奥会津の木地師、椿山の焼畑、西米良の焼畑奈良田の焼畑、茂庭の焼畑、竹の焼畑、粥川風土記につづきます。
作品78、越前和紙は、福井医大の藤木教授とジャック・ルクイエ教授の依頼で生まれました。神と紙、たまはがね、越前笏谷石、薩摩の紙すき、小川和紙が続きます。
作品99、コガヤとともに・世界遺産は、白川村教育長の依頼で生まれました。稲ワラの恵み、草・ツル・木の恵み、飛騨白川郷のどぶろく祭が続きます。
制作を通じ、さまざまな人との繋がりから、越前奥三面、吐噶喇、周防猿回しの記録も生まれました。
まとめ
民営研は、「記録することの意義」と「人間的繋がり」の大切さを思い、土地の人々の共同作業だと意識のもと、作ってきました。