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自画像

南信長 漫画家の自画像を読む

皆さん、マンガ家の自画像見たことありますか。本書は南マンガ解説者が漫画家の自画像について描いています

キャラ化する漫画家たち

キャラクターとしての「漫画家」誕生、自分をマンガに登場させた先駆者として、田川水泡、大城のぼる、前谷惟光、「手塚治虫」のキャラクターは作品に自分を登場、自ら主人公に据えた作品、漫画家たちが描いた作品がある、トキワ荘の仲間でお互いを描き、自伝マンガの名作「マンガ道」スタート、アクションものに嫌悪した寺田ヒロオは退く。「別冊少年ジャンプ」自伝シリーズは、1972年9月号のとりいかずよしから74年8月号の中島徳博まで、漫画家になる半生、創業が描かれる。ベテラン作家たちも「自分語り」、ジャンプ躍進を支えたのが若手作家の半生記。自伝ブームを追いかけた矢口孝雄は漫画家回想記、知名度がない作家はフィクション、実録に近いのは駆け出し時代、ベテラン作家の破天荒な回想録が続々登場、女性作家はあけすけに半生語る。2010年代のブームは「アオイホノ「こういうものを描いていい」免罪符となった。、もう一つの潮流は劇作家の「まんが道」。小説に私小説、マンガにも私マンガ、先駆けは「ライクアローリングストーン」、ジョージ秋山「告白」、本宮ひろ志「やぶれかぶれ」、つげ義春「無能の人」、つげの系譜に、桜玉吉と福満しげゆきと吾妻ひでお、エッセイマンガの火付け役は小栗左多里「ダーリンは外国人」現代は「フロムK」。女性漫画家持ち回りで「私のデビュー時代」、著名な作家は「評伝」というジャンル、先駆けは「漫画狂の詩」シリーズ、「ブラック・ジャック創作秘話」で確立、上田トシコ、青木雄二、あだち勉

自画像と自意識の狭間で

漫画家の顔が表に出ないが、かっては表紙・企画記事に顔を出し、少女漫画家も雑誌内の企画記事で写真が出る、顔バレを心配は杞憂に近い。マンガ誌で、少年誌は自画像、青年誌は自画像なし、女性誌は自画像。「ジャンプ」目次に作者の言葉で自画像、デビュー最初の仕事は自画像・三枚目に描く。動物自画像の登場、ペンネームにも変化、萩尾望都のバッテン目は編集部の依頼で切れてから、ちばてつやの作品キャラクターは、時間とともに年を取り、自画像もしっかり年をとる。年をとっても自画像が変わらないのはキャラクターだから、石ノ森は作品で使い分ける。吾妻ひでおは自らをメインキャラクター化した、とり・みきは自画像に足がないのは、楽でいいから。吉田戦車と伊藤理沙はお互いの作品に登場、夫は自分キャラ・妻は美人。江口寿史は最新自画像、西原理恵子は最初から自分を主役にする、

漫画家マンガの世界

永島慎二「漫画家残酷物語」様々な人生模様、マンガに対する情熱と梶原一騎、川崎のぼる作画「男の条件」、漫画家を目指す少年奮闘ストーリーにハウツーを盛り込んだつのだじろう「その他くん」

漫画家マンガ中興の祖、島本和彦「燃えよペン」マンガバカの生き様、原秀則「いつでも夢を」本当の地獄を味わう、2000年代インパクトを残した、日本橋ヨヲコ「G戦場へヴンズドア」二人で漫画界に殴り込み、ハロルド作石「RIN]マンガ世界に足を踏み出す、えりちん「描かない漫画家」批評ばかり、なかまひろ「こんな編集者とは寝てはいけない」新人漫画家の受難、見ル野栄司「敏腕編集 インコさん」漫画家を困惑させる編集者、土田世紀「編集王」編集のバイトでズケズケ。

手塚治虫「漫画少年」で「漫画教室」連載、雑誌なかよしでよこたとくお「トクちゃんのまんがスクール」、竹熊健太郎・相原コージ「サルでも描けるまんが教室」。恋愛テーマ、弓月光「ああ まんが」ラブコメ、やまがたさとみ「うそつきラブレター」作家と編集者の恋愛、小林銅蟲「めしにしましょう」仕事中の飯、山口正人「任侠まんが道」、アサイ「ニャン時ニャン分編集にゃん」未来から猫耳娘が編集部にやってきて大騒動、筒井哲也「有害都市」規制の罠。

まとめ

漫画家にとって自画像とはなにか、キャラクターとしての漫画家誕生、自伝マンガに見る本人キャラ、私マンガのディープな世界、評伝マンガ、顔を出す・出さない、自画像の自意識、自画像の固定か変化、漫画家マンガの世界について描いています。