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宗教

霊峰の文化史 秋道智彌 書まとめ

本書は霊峰について人類学・民俗学の立場から信仰や自然観・世界観を考察したもの、著者は山梨県立富士山世界遺産センター所長、専門は生態人類学、海洋民俗学、民族生物学

はじめに

①霊峰と霊性、②祈りの多様性、③名山と霊峰、④世界遺産と霊峰、⑤霊峰を評価する、

山岳信仰と世界観

①山と風土論、風神について、②風土と水ー火の思想、風・水・火の三元論、③「気」の思想、④超自然の形象論、神と形象論、神の形象としての像、⑤聖地と霊場、聖地へのアクセス論、

アニミズムと霊性

①山岳信仰とアニミズム、②霊性とはなにか、日本における霊性、英語圏の霊性、③生き物の霊性と仏性、生き物の仏性、「草木國土悉皆成仏」の思想、

山岳信仰の基層と民俗

①山の民俗と領有、山川藪沢から山野河海へ(公有から私有)、荘園絵図と黒山(未開地)、鎌倉期の明山と春近領(入会慣行)②山と火・水・祖霊信仰、火山と聖なる山、水分神(配水)と聖なる山、山口神(山麓鎮座)と山、御縣神社(平野部)と五穀豊穣、霊峰と祖霊、祖霊と他界、③神奈備と磐座(降臨)、三輪山と大神神社、三輪山と周辺環境の宗さ教、「風土記」の神奈備、賀茂社と神山、宇佐神宮と宗像三女神、宮島と宗像三女神、宗像三女神と宗像大社、④「山の神」信仰の民俗、「山の神」論の展開、山の神と山中他界、山中他界の歴史考古学、「山の神」と神話世界、「山の神」の比較民俗、山の神と狩猟・焼畑農耕、マタギと猟場、遠野の山の神、眷属信仰(八咫烏・猿・狐)と山、⑤海と山岳信仰、大山神社・焼火神社と航海安全、須須神社、高爪山と能登富士、中能登の石動山、烽火と情報伝達、富士山と志摩の漁民、志摩方座浦、瀬戸内海の山・海浜・島、伯耆大山・三瓶山、鳥海山須佐高山、大宰府と宝満山、航海安全の神ー宗像三女神・綿津見神・住吉神、玄界灘のヤマタテと航海、冠島、飛島と鳥海山、開聞岳、恵山、南方熊楠と神林、日和山と海況、

修験道と山

①修験道と役小角・最澄・空海、最澄と空海、修験者の装束のコスモロジー、神仏分離令と修験道の衰退、②熊野三山那智参詣曼荼羅、熊野信仰と「長寛勘文」、英彦山、石鎚山、諭鶴羽山、③立山と白山、立山信仰、立山の薬草と採薬史、白山信仰、白山と加賀・越前・美濃、白山信仰の民俗、④出羽三山と鳥海山、出羽三山の信仰、鳥海山の信仰、鳥海山の噴火、神楽と山岳信仰、手長足長とタブノキ、

世界の霊峰をひもとく

①古代インド・中国・朝鮮の山岳信仰、スメール山(須弥山)、三星堆の古代文明、甲骨文山岳信仰、「山海経」の山と神、神仙思想と聖山、封禅の山、②中国・朝鮮の霊峰、九華山・天台山、峨眉山、普陀山、五代山、莫高窟と五代山、黄山、廬山,神農家林区と武当山梵凈山、朝鮮の霊峰、③世界の七大霊峰、エヴェレスト、キリマンジャロ山、マチュ・ピチュ、シナイ山、シャスタ山、サンフランシスコ・ピークス④富士山と世界の富士、富士山、貞観の大噴火と浅間神社、富士山登拝、富士講、富士信仰と世界遺産、富士山と傾斜角度⑤アジア・オセアニアの霊峰、玉龍雪山、梅里雪山、カングリボク、カイラス山、アダムスピーク、ワット・プー、エアーズ・ロック、ニュージーランドの聖山、ハワイの霊峰、フィリピンの霊峰、

日本の霊峰と山岳信仰の多様性

①アイヌの山岳信仰と神送り、アイヌの霊峰、藻岩山、斜里岳、ヒラメの棲む神の山、イナウめぐって、有珠山の噴火とアイヌの神、上川アイヌとチノミシリ、イウォルとしての山、魔周岳、チトカニウシ、駒ケ岳・樽前山、恵山、②琉球列島の神と御嶽・グスク、北琉球の聖山・聖所、種子島、徳之島、琉球神話と御嶽、海の聖地と神話、八重山の聖所、大石林山伊江島、③東北の霊峰、アイヌのモヤ(聖山)、恐山、岩木山と岩手山、岩木山、岩手山、岩手県の環状列石、早池峰山、蔵王山、羽山、④関東・中部の霊峰、妙高山、男体山、草津白根山、榛名山、筑波山、大山と阿夫利神社ー比々多神社、苗敷山、七面山、守屋山と諏訪信仰、木曾御嶽山、気比神宮、気多大社、金剛堂山と蔵王山、⑤近畿以西の霊峰、鷲峰山(京都府相良郡和束町)、三徳山、霧島山、阿蘇山、求菩提山、九重山、雲仙岳、六郷満山、

山岳信仰の変容と持続性

①民間信仰から国家祭祀まで、鳳来寺山の山岳信仰、利尻富士と稲荷信仰と漁業、②明治期の山岳信仰の実態、③山岳信仰の類型論、

まとめ

①山岳信仰と世界観、②アニミズムと霊性③山岳信仰の基層と民俗、④修験道と山⑤世界の霊峰をひもとく⑥日本の霊峰と山岳信仰の多様性、⑦山岳信仰の変容と持続性、霊峰の文化史として山岳信仰の基層から仏教、道教、修験道を取り込んだ多様性の世界観を考察したもの、アイヌ・琉球から世界の霊峰についても展開、