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繊維

織物 植村和代 書評

織物技術は一万年以上前に発明された人類初の機械生産技術、高度な機織り技術はその社会の文化度の指標、本書は織物文化について興味深く思っているものを考究した、著者は大阪女子大学卒業、帝塚山大学教授、日本織物文化研究会会長、

人間特有の織物文化

①人間と衣文化、人間独自の文化、最初の衣料ー毛皮、衣文化の象徴ー紐衣、②編みと組みー織物はその簡易形、編組の技術、繊維の発見、③組みから織りへ、スクラングと織物、織物とは、方形の平面、④機械文明の曙、機械文明と現代日本、織物の美は品格の美、

古代の織物と織機

①古代の織物、織物の発明、聖なる布、綜絖と経糸の張り方、綜絖/経糸の張り方、②地機と錘機ー西アジア、三種類の基本形・錘機/地機/腰機と地機、錘機の歴史、錘機と自在性、③腰機ー東アジア、腰機の背景、腰機の歴史、腰機と精神性、西と東の織物文化、繊維素材/織技法/幅出し具など、

幻の織物 倭文

①縄文の布、アイヌの花ゴザ、アンギン編みと錘機、工具/糸作り、俵・薦作りの技術、②弥生時代の絹織物、東アジア海域世界、弥生時代の絹織物、③古墳時代初期の縞織物、下池山古墳出土縞織物、下池山古墳出土裂と古墳時代の絹織物、再現の問題点ー穴機か腰機か、再現の問題点ー絹と麻の併用、④倭文と卑弥呼の「班布」、文献に見る倭文、平安時代まで/中世以後、倭文部について、古代の縞織物、「班布」をめぐって、

花織の源流

①沖縄の花織、花の意味、花は精霊である/中国織物の華、沖縄の花織、東南アジアの紋織と腰機、②花織の技法、インドネシアとブータンの技法、インドネシアの技巧/ブータンの優雅、花織の基本技法ー手で部分的に救う/棒で織幅全体にすくう/複数の紋棒を使用/紋綜絖をつくり使用/四枚綜絖組織の応用、③タイ族・ラオ族の紋織、雲南タイ族の紋織ー退化形を考える、タイラオを訪れる、タイラオの織物文化ー織物の種類・素材・染色、タイラオの織機ー基本構造と特徴/紋仕掛け以外の特徴/元の織機、④ラオ族から沖縄へ、タイラオの紋仕掛けー垂直長紋綜絖/垂環紋綜絖/引き上げ式紋綜絖/直接的な紋棒/上下動セットの紋綜絖/経紋織(ロートン)用の仕掛、沖縄花織との類似ー紋織・垂環紋綜絖/経紋織/グーシ花織/縫取織、その他・杢糸使い/箴の移動、アユタヤ貿易と花織の伝来、

大和機の系譜

①近世上方の平織物、麻と木綿、奈良晒、河内木綿、大和絣、木綿の普及と商品織物、②大和機の特性、大和機導入の謎、製繊性の実験、風合いとは何か、③傾斜織機の系譜、傾斜織機の構造と機能,腰機の変遷ー腰機の基本形/腰機の変遷/天秤腰機、経糸傾斜の普遍性ー西アジアの穴機/アフリカの傾斜機/アカ族の織機/中国画像石の織機/天秤腰機、

近世日本の織機

①「機織彙編」の織機、「天工開物」と「機織彙編」、花織と木綿機、二つの絹機、②ペルシャの織機と大和機、大和機、イランのチャドルシャブ織機、東南アジア大交易時代と大和機の成立、③カンボジアの織機と絹機、カンボジアの織機、米沢の長機と関東の厩機、東日本の絹機、混交する形式、

まとめ

①人間特有の織物文化、②古代の織物と織機、③幻の織物 倭文、④花織の源流⑤大和機の系譜⑥近世日本の織機、織物にhを始めて40年、作品制作と論考からピックアップしたもの