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中国

菜根譚 湯浅邦弘 書評

本書は明代に刊行され日本にも伝えられた処世訓の最高傑作「菜根譚」357条から主なものを取り上げたもの、人生・社会の座右の銘、著者は大阪大学大学院修了、大阪大学大学院教授、専攻は中国思想史、

前集(役人としての心構え)
愚と不遇、世間を渡る心得、君子の心と才知、潔白と高尚、人生を磨く砥石、喜びの心、失敗は成功のもと、名士の仲間入り、おとこ気とけがれなき心、一歩を譲る、名声を独占しない、一歩を譲る人生、真の仏は家庭の中に、批判と指導の度合い、美しきものの由来、軒冕と林泉、過ちがないこと自体が功績、度を過ぎた美徳、窮したら初心に返る,富貴と聡明の留意点、富貴と仁義を越えた境地、本当の敵は自分のこざかしさ、まずは自分の心を整える、弟子の教育は箱入り娘のように、濃厚と淡泊の間を行く、富貴にまさる仁義、仁と義 一歩高く一歩引く、学者の精神と読書、善人は睡眠中も穏やか、人目につかないところでこそ、内臓と五行と病,方と円の生き方、施しの気持ち、心地乾浄、衣冠の盗、苦心の中にある幸せ、山林の中の花、名と技を超える、心の善悪、悪中の善・善中の悪、たった一回の過ちが、温かい心に福がくる、長続きする幸せ、心の空虚と充実、清濁あわせのむ度量、貪らざるを宝となす、不必要に心を動かさない、清閑なときこそ、苦中の薬、無心の境地に下る幸福、祖先からいただいた恩、中国の孝、
家庭教育の心得、淡泊と濃厚にあいだ、まことの心は金石も貫く、楽しさと中庸、徳を養う三つの心がけ、人生はただ百年のみ、病に兢々とする、意を曲げる危険、喜びをもたらすもの、世を渉る壺と身を守る穴、口を開く度合い、心の緊張と弛緩の度合い、対人関係の極意、豪傑をさらに鍛える逆境と困難、豪傑の士と鍛錬、思慮と徳のバランス、輿論と私見との関係、美・醜の差別を去る、荘子の万物斉同、骨肉の間の妬み、地位・身分を極めない、悪党を追いつめない、言葉の贈り物、人情共通の病反省心は薬石となる、永遠の精神と気概、変外の変、自然界の不思議、いつ引退するか、山翁と白屋を友にする、人を信ずる、善と悪の現れ、人にやさしく己に厳しく、恩恵と威厳の手順、外見でなく人格を、寂々と惺々、節義と道徳と私で大切な二つの言葉、君子と小人、時間をかけてみがく、残酷・浮薄な人情、同俗と異俗、晩年の輝き、盈満のあやしさ、盈満の咎、官を退き郷里に帰ったら、畏敬の念を持つ、手の舞い足の踏む境地、令器となる、人生の真境、

後集(引退後のこと)

得意になって語らない、囲碁にも戦争の心が、真実の世界、孔子と易と菜根譚、歳月を短いと感じてしまう人、夢から覚める、文字のない書を読む、物欲がなければ秋空のごとし、人生は泡影のごとし、時間と空間の悟り、槁木死灰となってはならない、烏有先生の境地、足るを知れば仙人の境地に、権力者にすりよらない、病や死を思ってみる、騎虎の危を脱す、雲や月のように、無心こそ真理に近い、静かであれば記憶もよみがえる、俗世から抜け出す方法、借境調心の大切さ、雑念を消す、疑心暗鬼、多く蔵する者は厚くうしなう、恭自誠の読書生活、老人の心になってみる、人の心は猛獣よりも伏しがたし、水を得て水を忘れる、柩をおおうに至ってわかること、心に敵う、拙の極意、生まれる前と死んだ後を想像してみよ、釈迦も荘子もよけいなお世話、彼岸に至る、継続は力なり、執着する心をなくす、忙しすぎず閑すぎず、どんな憂いも喜びに、中くらいがよい、ひとつ悟る、分を過ぎた幸せには、仏道の堕落、事中にいて事外に超える、一部をへらす、自適の楽しみ、海を渡るための浮袋、

まとめ

①前集・役人としての心得、②後集・引退後のことで構成、書名の「菜根」とは宋の汪信民の言葉「人は常に菜根(野菜の根)をよく咬んでいれば、あらゆる事はなしとげられる」に由来、