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建築

堀口捨巳建築論集 藤岡洋保編 書評

本書は建築家堀口捨巳の「茶室の思想的背景とその構想」など代表的論文を集録したもの、編者は東京工業大学名誉教授、

設計者の感想・建築の非都市的なものについて・紫烟荘

紫烟荘は非都市的なるもの、住居は人間的欲求が満たされるための設備、「現代オランダ建築」・茶室の「わびとさび」・床の間の持つ空間・材料がもつふくよかさ、

茶室の思想的背景とその構成

①茶室は茶の湯のための建築設備、茶会と呼ばれ飲食・談話の形式、茶の湯自身が目的、侘びの茶の湯、②礼儀作法の一形式、武士と禅宗との接触で禅的趣味・茶の湯、③茶の湯は「茶・花・絵画を主題に仕組まれた即興劇」、茶の湯の浄土世界の悟入の自覚、「日常生活の形を備えた美の生活」、茶庭や茶室・床の間の懸物や生け花、味わう客・草庵寂寞の境、躙口、懐石とゆかしい話、書院台子の茶、粋な茶室、④茶室は生活構成の事物的要求を充たす目的建築、露地草庵の茶室、茶室建築は支配階級の当時の最高文化の中で発展し田園的で都市的、茶の湯は禅宗を背景に出発、利休と桃山時代⑤茶室と建築としての特殊位置、茅屋根は侘・寂・数奇を主調、庭園も芸術性支配、演劇の舞台装置のごとき、反相称性「出雲大社」、茶室は禅宗建築との類縁性は少ない、厳格な形式の茶の湯の施設、材料の多素材主義、色彩は灰色⑥研究されるのが平面計画、四畳半以下の小室が床の間と炉を中心に百に近い変化、⑦躙口と主人側の出入り口、正客5名で主人がもてなす、物を置く位置

現代建築に表れた日本趣味について

①前川国男と中村鎮の思想ー日本趣味②今までの傾向と異なった「日本趣味」建築を考える、③建築の形の問題・美の問題、合目的美は功利的限局で創作された最大の美、④自動車や汽船を機械とすれば建築も機械、⑤日本趣味建築の美は功利の美とは相反する、⑥功利と表現の矛盾がある、⑦社会環境との調和の問題、博物館が現代工学の十全な手段により組み立てられ要素的な好みが調和の上に生かされ表れれば充分に日本趣味の建築、

新時代建築の神話その他・大島の工事

事物的要求を建築的に充たすときに働く高められた感情の裏付けを持った工学技術によって一つの物にまとめ上げられるところにかかっている、ここに新時代の黎明の建築的神話がある、大島測候所の塔は記念性・階段・アンテナ用の柱・組み立ての中に形や色の比例感を具体的にまとめる、塩分の少ない大島の砂と水を使用、

利休と現代建築ー350年祭

千利休は文化人、遺構・妙喜庵は古びず輝いている、利休の茶室は38種を数える、前田利家に宛てた手紙・京都の利家邸の建築のこと、

妙喜庵の利休茶室侍庵

①妙喜庵とその茶会及び利休との関係、功叔土紡の時代、利休茶室待庵の茶会は見出しがたい、②妙喜庵茶室、「かこい袖すりまつ」、江戸時代永井信斎尚政は妙喜庵を模した茶室を作る、前田利常は加賀の葭島に写し建てる、久重と利常、久重の伝える妙喜庵平面図と久重の図に見えないところを起絵図から考察、③待庵の茶室的特徴、天井・床の間・炉④妙喜庵の露地、「かこい袖すり松」・手水洗・江戸時代に利休時代の松は枯れ、石など動かされた、利休は「あまり目のつくような庭造りの手法を表してはいけない」

庭園序説

①東京で一番きれいな場所は江戸城跡、一番感心するのは厳島神社、美を見出した小林古径、②自然と人間の生活をふくむ美的な空間の構成で、都市計画をもつつみこむものでなければいけない。建築家は帝王でなくてはいかん、造園学、③家がある、庭がある、一番面白い石、それに苔が生えるのを喜ぶ、④庭園は動く・成長する・水⑤庭園は短命

まとめ

①紫烟荘は建築の非都市的なもの、②茶室の思想的背景とその構成は、茶会、武士と禅宗との接触、茶庭・床の間の懸物・支配層・田園的で都市的・平面計画・おもてなし③現代建築に建築に表れた日本趣味、合目的美・功利の美に反する日本趣味・功利と表現の矛盾④大島測候所は新時代建築の神話、大島の砂利と石⑤利休350年祭、茶室38と前田利常に宛てた手紙⑥妙喜庵の利休茶室待庵、利休との関係、「かこい袖すり松」・妙喜庵を模した茶室と写し・妙喜庵の利休の平面図、待庵の茶室⑦庭園序説、江戸城跡・厳島神社・小林古径・建築家は帝王・石・庭は動く

 

 

 

 

秀吉が千利休に命じて作らせた「待庵」、功叔土紡の時代で茶会記、利休茶室待庵での会は見いだせない、功叔と利休の交渉、②妙喜庵茶室、

」津田宗及の茶会・今井宗久久津久秀吉茶室「侍庵」

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