JIN Demo Site 8
My Natural Garden & Cafe
Uncategorized

問われる宗教とカルト 書評 島薗進 釈徹宗 若松英輔 櫻井義秀 川島堅二 小原克博

本書は安倍元総理銃撃事件で、統一教会と政治権力の癒着が世に知られることになり、NHK「こころの時代」で「徹底討論 問われる宗教とカルト」2回分の緊急放送された内容を書籍にしたもの、島薗進は東京大学名誉教授で上智大学グリーフケア研究所前所長の島薗進は宗教学の第一人者、北海道大学大学院教授で宗教社会学の櫻井義秀は統一教会の専門家、東北学院大学教授の川島堅二は牧師であり日本脱カルト協会顧問、同志社大学神学部教授の小原克博は牧師で統一教会の問題は宗教リテラシーの欠如を挙げる、相愛大学長の釈徹宗は浄土真宗の僧侶で宗教の重要性と危うさを指摘、カトリック信徒で批評家の若松英輔は宗教問題を著作、

カルト問題の根源

マイノリティの集団、正体を隠した勧誘、違法な物品販売、献金、超えてはならない壁①恐怖②搾取③拘束、文化地域コミュニティとのバランス、迷う自由や疑いにより深まるもの、若松英輔の「不可視な地平と不可視な実在」で生活と人生を説く、

宗教が反体制で立ち上がることはあってよいが、社会とは別の価値体系、統一教会は政権の庇護を受け自民党政権に深く沈潜するが、反体制の面もある、政治家にとって魅力的な選挙協力、櫻井義秀の「保守政治という虚像」で自民党との関係と被害の実態を説く、違法行為理由は、日本が負債を負い朝鮮民族の恨みを晴らすため統一教会に献身しなければならない、

戦後におけるGHQの主導で徹底して宗教的なものが排除、宗教のリテラシーが欠け誘惑に引きずり込まれる、統一教会で信仰が金に転換、嘘を信じ込まされた人が状況から脱出は難しい、川島堅二の「学生たちとカルトで正体を隠して近ずく」、手相から、大学サークルから、SNS上に積極的に利用、優秀な若者を信者として獲得、と説く

われわれは宗教とどう向き合うべきか

日本やヨーロッパの宗教離れと「成長点」の移動・アジア・アフリカ・ラテンアメリカ、人間の暮らしに宗教的な場が必要、他に学ぶ謙虚さ、二者択一を迫らない、やめる手続き、釈徹宗の「宗教で苦しみはなくなるのか」で、仏教徒は悟りを開くことができれば苦しみは消滅、人類史上強力なナラティブを持つ宗教体系、宗教コミュニティがもたらす喜び、当事者意識が重要と説く、

国家とは何か、徴兵制、国立墓地と追悼儀式、統一教会は政治家の懐に飛び込みながら、隠された形で権力行使、宗教は独自の価値体系を持ちながら社会と接触しなければならない、小原克博の「近代国家が生んだ「犠牲のシステム」」で近代国家は宗教的要素を巧妙な形で取り組こんだ、日本は政教分離はない、近代国家は領民の忠誠心を宗教から国家へ移行、同時に宗教を私的な領域に移行、主権国家は暴力手段を独占制度化、戦う国家は弔う国家、「犠牲のシステム」と説く、

宗教は人々の幸福感を支える、社会保障の財源不足で宗教団体の力が表に現れるべき、公共性の担保は団体が自己批判、裁判官の判断が必要、宗教リテラシーが構築されカルト問題は縮小、フランスは公教育から宗教教育を排除、簡単に騙される、ドイツは法律で宗教教育、カルトの防波堤、今必要な宗教リテラシーは「宗教はやめられる」「包括主義」「アカデミックに突き詰める」、宗教から学ぶべきは「尊さ」「等しさ」、宗教について感性と成熟、歴史的な文脈で「自分」を理解、島薗進の「宗教と社会、そして人間のこれから」で、閉鎖的で対立関係を招きやすい宗教集団をカルト、宗教と人権問題で統一教会は男性優位の家族形態、人間性の軽視と人権侵害、長期にわたる人権侵害理由は、①教団本部が韓国②日本の政治家有力者と友好関係、政治家の力を利用して人権侵害をもたらす伝道活動と社会の抑制力働かなかった、

まとめ

統一教会問題は韓国、自民党、人間性の欠如、宗教リテラシーが絡んで最悪の状況にある、宗教とは、宗教と政治とは、宗教と人権とはを問い直し、一刻も早い解決を政府に望む