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中国

古代中国の24時間 柿沼陽平 書評

古代中国の人々は24時間を通してどのような暮らしをしていたのか、本書は秦漢時代の日常生活について描写したもの、著者は早稲田大学大学院博士学位取得、早稲田大学文学学術院教授、専門は中国古代史、

古代中国を歩く前に

姓氏と名を決める、君の字は、字を呼ぶにも注意が必要、失礼のないよび方、地図を眺める―郡県郷里の構造、郡と県城、方言の問題、

夜明けの風景ー午前4~5時

曙光に照らされる版図、さまざまな森林のひろがり、東西の時差、古代人の季節感覚、時間をつかさどる、時刻の名、夜明け前のひととき、明け方のサウンドスケープ・ニワトリ、路地裏の酔っ払い、

口をすすぎ、髪をととのえるー午前6時

起床、朝からせわしい郵便、早起きと寝坊、井戸と河川、古代人も歯だらがは命ー口内衛生と虫歯、切実な口臭問題、髪型とハゲ、祭冠をかぶる時

身支度をととのえるー午前7時

庶民の服装、フンドシ・囚人服・老人の杖、祭服と朝服、女性の容貌と身体、女性の匂いと髪形、化粧する女性、アクセサリもつけ・カガミでチェック、

朝食をとるー午前8時

食事の回数、だれが料理をつくるのか、主食の準備、キッチン、庶民のオカズ、上流階級のオカズ、食器の種類と使い方、座り方と席次の作法、食べすぎ注意、室内でクツを脱いでいたか、クツをはいて外に出よう、

ムラや都市を歩くー午前9時

四合院のかたち、建物のヴァリエーション、ニワトリ・イヌ・ネコと触れ合う、道の名前とゴミのゆくえ、社を中心とするムラの配置、ムラを歩く、橋をわたるーハンセン病患者・戦争孤児・鬼、高級住宅地、負郭窮巷談、

役所にゆくー午前10時

道ゆく男性と馬車・牛車、イケメンかどうか、役所に入る、そびえる城壁、顔面偏差値の高い官吏たち、キャリアとノンキャリア、昇進ルート、エリートの矜持と労苦、

市場で買い物を楽しむー午前11時から正午

市場の喧騒、人混みをかきわけて、多彩な商店、使い分けられる貨幣たち、取引のテクニック、市場の階層、郡市や県市、

農作業の風景ー午後1時

農民たちの姿、華北農業のつらさ、南中国の水田と焼き畑、平均収穫高、家計を支えるもう1本の柱ー絹織物業と桑栽培・麻織物、山での暮らし、牧畜から猿回しまで、

恋愛・結婚・そして子育てー午後2時~4時

昼寝の時間、ナンパで始まる恋心、恋のかたちもさまざま、婚礼の道、占いの館、婚礼の手順、妊娠、出産、子育て、子どもの世界、

宴会で酔っぱらうー午後4時

いつからどこで酒を飲むか、大きな宴会と余興、お酒の種類、酒席のマナー、終わり果てぬ宴会、二日酔い、トイレはどこだ、用を足すだけでなく、

歓楽街の悲喜こもごもー午後5時

夕方の歓楽街のファッション、退勤後の官吏の行き先、芸妓をめぐる争い、男女の性愛、自慰と性具、さまざまな性愛のかたち、

身近な人びとのつながりとイザコザー午後6時

一家だんらんの光景、ムラのなかのもめごと、嫁姑問題は昔から、崩れゆく夫婦関係、不孝と離婚のはざまで、再婚への道、

寝る準備ー午後7時

明かりのもとで残業する女性たち、おもいびとへ手紙をしたためる、フロに入って寝る準備、夜空のもとで、夢の世界へ、

エピローグー1日24時間史への道

秦漢時代の日常生活とは、すべての道は興味からはじまる、資料の史料化、歴史を動かす民衆、時代に流される民にも光を、いかに「日常性」を捉えるか、

まとめ

①古代中国を歩くまえに②夜明けの風景ー午前4時~5時③口をすすぎ・髪をととのえるー午前6時④身支度整えるー午前7時⑤朝食をとるー午前8時⑥ムラや都市を歩くー午前9時⑦役所に行くー午前10時⑧市場で買いものを楽しむー午前11時から正午⑨農作業の風景ー午後1時⑩恋愛・結婚・そして子育てー午後2時~4時⑪宴会で酔っぱらうー午後4時⑫歓楽街の悲喜こもごもー午後5時⑬身近な人びととのつながりとイザコザー午後6時⑭寝る準備ー午後7時⑮1日24時間史への道、秦漢時代の日常生活を24時間の設定で検討を加えたもの、三国志ならぬ24時間史の登場、